核持ち込みの密約をまとめた文書が歴代次官に引き継がれていたことを元外務次官が認めたのに続き、密約の存在を裏付ける日米会談の議事録が外務省に保管されていた。
アメリカ側ではすでに資料まで公開されているのに、なんで日本政府は、認めようとはしないのか。
いわゆる状況証拠が、これだけ明らかにされてきているだけに、政府には逃げ道などもうない。歴代自民党政府が、政権維持のために隠し通してきたから、いまさら認められない、という面子だけの問題なのだろうか。ひょっとして、その密約の裏には、なにか“利権”めいたものが隠されており、そこに拡散するおそれがあるということなのだろうか。
ちょっと待てよ。今度の総選挙で自公政権が野に下り、民主党中心の政権ができたら、政府はこの問題も認めることになるのだろうか。当然、明らかにされると思うが、事は、政府の問題、国家の問題だとすれば、政権が変わったからといって、すんなり外務省など官僚機構が密約をみとめることになるのかなあ?
自民党の恥部というのであれば、大いに明らかにしていってほしいものだ。しかし、国家の恥部ということならば、新たな政権がどう対応するか少し不安になる。
いずれにしても、日本という国の暗部をそのままにして、「国民主権」などありえない。
(2009年7月11日23時56分 読売新聞)
核持ち込み、密約議事録は外務省に保管
日米両政府が核兵器を搭載した艦船の日本寄港や領海通過を黙認する密約を交わしたとされる問題で、密約の存在を裏付ける日米会談の議事録が外務省に保管されていたことがわかった。外務省の元幹部が11日、明らかにした。 政府、外務省は密約の存在を一貫して否定している。この問題では、元外務次官の村田良平氏(79)が、密約の内容をまとめた文書が歴代次官に引き継がれていたことを実名で明らかにしている。元幹部の証言は、この文書の基となる資料も外務省にあったと指摘したものだ。密約の存在が一層濃厚になった。 日米両政府は、1960年に日米安全保障条約を改定する際、日本への核持ち込みは「事前協議」の対象とすることを決めた。しかし、60年1月の藤山愛一郎外相とマッカーサー駐日米大使(いずれも当時)との会談で、核兵器搭載艦船の寄港などを黙認する密約を口頭で交わしたとされる。 密約に関しては、1963年にライシャワー駐日米大使が大平正芳外相と会談し、密約の存在を確認した際の資料が米国ですでに公表されている。元幹部は読売新聞の取材に対し、「文書があったことは否定しない。アメリカで公開されているような文書は(外務省にも)あった」と述べた。
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